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数学的帰納法とその使い時

目次 数学的帰納法とそのやり方

数学的帰納法って?

  1. n=1に成り立つことを確認
  2. n=k (文字はなんでもよい)で成り立つことを仮定
  3. この仮定を利用して n=k+1 でも成り立つことを示す

この手順に従って証明する方法を数学的帰納法と言います.

証明の方法なので上の手順はしっかりと覚えてくださいね.

問題を解いていけばやり方自体は覚えるのは難しくないのですが

3.の仮定を利用する所は練習が必要です.

どんな時に使うの?

  • 帰納法は証明しずらい自然数  n を含む不等式・等式証明に有効
  • 数列が絡んだ出題で使うときが多い

帰納法自然数 n を含む不等式・等式証明の道具であると覚えておくと使いやすいでしょう.

問題を解きながら慣れていってくださいね.

それでは解いていきましょう。

例題1 不等式証明

n自然数とする.数学的帰納法を用いて,次の不等式を証明せよ.
   4^{n}\geqq 4n^{2}

ポイント

帰納法で,と指示がありますが指示がないことも.
今回は n 乗があるので,式変形では厳しい.そんな証明しにくい自然数 n を含む不等式・等式は帰納法が思い浮かぶように.

解答・解説

 4^{n}\geqq 4n^{2}\cdots\cdots①数学的帰納法で示す.
(i) n=1 のとき成立する.
(ii) n=k のとき,4^{k}\geqq 4k^{2} が成り立つと仮定する

  • 目標は n=k+1 でも成り立つことなので 4^{k+1}\geqq 4(k+1)^{2} を目指します.

仮定の式から

   4^{k+1}=4\cdot 4^{k}\geqq 4\cdot 4k^{2}

  • 4^{k+1}= の形は作れました.あとは,右辺を 4(k+1)^{2} を作りましょう.今回は,式変形で 4(k+1)^{2}を作るのは難しいので,差を取って示します.

   4^{k+1}=4\cdot 4^{k}\geqq 4\cdot 4k^{2}≧4(k+1)^{2}

を示す.

   
\begin{align}
4\cdot 4k^{2}-4(k+1)^{2}&=4\{(2k)^{2}-(k+1)^{2}\}\\
&=4(3k+1)(k-1)\geqq 0
\end{align}

  • k が1より大きい自然数であることを使っています.平方完成してもよいでしょう.

であるから,

   4^{k+1}\geqq 4\cdot 4k^{2}\geqq 4(k+1)^{2}

よって,n=k+1 のときも①は成り立つので数学的帰納法により,①が成立することが示された.

問題によっては...

n=k の仮定だけでは足りず,n=k,\ n=k+1 を仮定することもあります.
また,n≦kで成り立つことを仮定する問題も.

問題に合わせて柔軟に対応していきたいところ.入試演習で扱っています.

例題2 一般項が求めにくい漸化式は推測して帰納法

次の条件で定められる数列 \{a_{n}\} を考える.

   a_{1}= \dfrac{1}{3} , a_{n+1}= \dfrac{1-a_{n}}{3-4a_{n}}(n=1,\ 2,\ 3,\cdots)

(1) a_{2},\ a_{3},\ a_{4} を求めよ.
(2) 一般項 a_{n} を推測し,それを数学的帰納法を用いて証明せよ.

ポイント

実験で一般項が推測できるとき,それを帰納法で示せば一般項と認められます.

大抵誘導があるので気づきやすいです.

解答・解説

(1) 実験して推測せよとことですね.
a_{1}= \dfrac{1}{3},\ a_{n+1}= \dfrac{1-a_{n}}{3-4a_{n}} のとき,

   a_2=\dfrac{1-\dfrac{1}{3}}{3-\dfrac{4}{3}}=\dfrac{2}{5},

   a_3=\dfrac{1-\dfrac{2}{5}}{3-\dfrac{8}{5}}=\dfrac{3}{7},

   a_4=\dfrac{1-\dfrac{3}{7}}{3-\dfrac{12}{7}}=\dfrac{4}{9}


(2) 推測だけじゃだめなん?
a_{n}= \dfrac{n}{2n+1} と推測.

n=1 のとき成り立つ.

n=k のとき成り立つとすると

   
\begin{align}
a_{k+1}&=\dfrac{1-\dfrac{k}{2k+1}}{3-4\dfrac{k}{2k+1}}\\

&=\dfrac{(2k+1)-k}{3(2k+1)-4k}\\
&=\dfrac{k+1}{2k+3}\\
&=\dfrac{k+1}{2(k+1)+1}
\end{align}

により n=k+1 のときも成り立ち.数学的帰納法により,推測が正しいことが示された.