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Math Lab

数学に思考力,発想力なんかいらない!

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数学に思考力,発想力なんかいらない!!!
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2014 大阪大 確率漸化式 〜阪大の数学〜

2014 大阪大 理系 第5問

さいころを繰り返し投げ,n 回目に出た目を X_{n}とする.n 回目までに出た目の積 X_{1}X_{2}\cdots X_{n}T_{n} で表す. T_{n} を5で割った余りが1である確率を p_{n} とし,余りが2, 3, 4のいずれかである確率を q_{n} とする.
(1) p_{n}+q_{n} を求めよ.
(2) p_{n+1}p_{n}n を用いて表せ.
(3) r_{n}=\left(\displaystyle \frac{6}{5}\right)^{n}p_{n} とおいて r_{n} を求めることにより,p_{n}n の式で表せ.

思考力,発想力なんかいらない!!!

今回は阪大の確率を紹介していきます.
丁寧に誘導がついているので,
確率漸化式の基本解法
mathchem.hatenablog.com
を押さえておけば大丈夫です.


阪大の問題にしては丁寧すぎですが,こういった問題を確実に.



それでは解いていきましょう.

解答

(1) 求める p_{n}+q_{n} は,T_{n}=X_{1}X_{2}\cdots X_{n} が5で割り切れない確率である.これは,X_{1} から X_n まですべてが5以外の目のとき,

   p_{n}+q_{n}=\left( \dfrac{5}{6}\right)^{n}\cdots①

(2) 漸化式を作れという問題
★まず,n 回目の積の状態を考えましょう

n 回目の積の状態は,5で割って

余り0
余り1 → p_{n}
余り2,余り3,余り4 → q_{n}

のいずれかである.

p_{n+1} になる操作(目の出方)を考えましょう.

 n+1 回目までの積を5で割った余りが1となる n+1 回目の目の出方は

(i) (n 回目までの積を5で割った)余りが1のとき,
 n+1 回目に,1か6が出ればよく,その確率は \dfrac{2}{6}

(ii) 余りが2のとき,
 n+1 回目に,3が出ればよく,その確率は \dfrac{1}{6}

(iii) 余りが3のとき,
 n+1 回目に,2が出ればよく,その確率は \dfrac{1}{6}

(iV) 余りが4のとき,
 n+1 回目に,4が出ればよく,その確率は \dfrac{1}{6}

(ii)〜(iV)をまとめると,
n 回目の状態が q_{n} のとき,確率 \dfrac{1}{6}p_{n+1} となる.

以上を踏まえると次式が成り立ち,

   p_{n+1}=p_{n}\cdot\dfrac{2}{6}+q_{n}\cdot\dfrac{1}{6}

①より,

   p_{n+1}= \dfrac{2}{6}p_{n}+\dfrac{1}{6}\left\{\left(\dfrac{5}{6}\right)^{n}-p_{n}\right\}

   p_{n+1}= \dfrac{1}{6}p_{n}+\dfrac{1}{6}\left(\dfrac{5}{6}\right)^{n}\cdots②

(3) ★誘導がありますが,これは誘導なくても解けなくてはいけません.漸化式の基本パターンです.

②の両辺に \left( \dfrac{6}{5}\right)^{n+1} をかけると

   \left(\dfrac{6}{5}\right)^{n+1}p_{n+1}=\dfrac{1}{5}\cdot\left(\dfrac{6}{5}\right)^{n}p_{n}+\dfrac{1}{5}

だから

   r_{n+1}=\dfrac{1}{5}r_{n}+\dfrac{1}{5}
   r_{n+1}- \dfrac{1}{4}=\dfrac{1}{5}\left(r_{n}-\dfrac{1}{4}\right)

そして,r_{1}= \dfrac{6}{5}\cdotp_{1}=\dfrac{6}{5}\cdot\dfrac{1}{3}=\dfrac{2}{5} により

   
\begin{align}
r_{n}-\dfrac{1}{4}&=\left(\dfrac{1}{5}\right)^{n-1}\left(\dfrac{2}{5}-\dfrac{1}{4}\right)\\
&=\dfrac{3}{4}\left(\dfrac{1}{5}\right)^{n}
\end{align}

   p_{n}=\left(\dfrac{5}{6}\right)^{n}r_{n}=\dfrac{1}{4}\left(\dfrac{5}{6}\right)^{n}+\dfrac{3}{4}\left(\dfrac{1}{6}\right)^{n}