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2016年 一橋大 確率漸化式 〜一橋大の数学〜

2016年 一橋大 第3問

硬貨か2枚ある.最初は2枚とも表の状態で置かれている.次の操作を n 回行ったあと,硬貨が2枚とも裏になっている確率を求めよ.
[操作] 2枚とも表,または2枚とも裏のときには,2枚の硬貨両方を投げる.表と裏が1枚すつのときには,表になっている硬貨だけを投げる.

思考力,発想力なんかいらない!!!

今回は一橋大から.
一橋大は文系の単科大学ですが,難関理系大に匹敵する問題を出題することで有名です.
半端な勉強では簡単に打ち返されます...

それでもまずは基本から,です.

今回の必要な基本解法

  • n 回操作で,直接求めにくい場合は漸化式を作る!

mathchem.hatenablog.com
です.

基本の解法はリンク参照です.


それでは,解いていきましょう.

解答

★まず,n回目の状態を考えましょう.
n回の操作後,硬貨の状態は

  • 2枚とも表 p_{n}
  • 2枚とも裏 q_{n}
  • 表と裏が1枚ずつ r_{n}

のいずれかなので,上記のように設定すると,p_{n}+q_{n}+r_{n}=1\cdots① が成り立つ.
 
硬貨が2枚とも表,または2枚とも裏のとき,[操作]を行うと,

  • \dfrac{1}{2^{2}}=\dfrac{1}{4} で2枚とも表,
  • \dfrac{1}{2^2}=\dfrac{1}{4}で2枚とも裏,
  • \dfrac{{}_{2}\mathrm{C}_{1}}{2^{2}}=\dfrac{1}{2}で表と裏が1枚ずつとなる.

硬貨が表と裏が1枚ずつのとき,[操作]を行うと,

  • 確率 \dfrac{1}{2} で2枚とも裏または表,
  • 確率 \dfrac{1}{2} で表と裏が1枚ずつとなる.

従って,次の漸化式が成り立つ.

   p_{n+1}=\dfrac{1}{4}p_{n}+\dfrac{1}{4}q_{n}+ \dfrac{1}{2}r_{n}
   q_{n+1}=\dfrac{1}{4}p_{n}+\dfrac{1}{4}q_{n}+ \dfrac{1}{2}r_{n}
   r_{n+1}=\dfrac{1}{2}p_{n}+\dfrac{1}{2}q_{n}+ \dfrac{1}{2}r_{n}

①から,p_{n}+q_{n}=1-r_{n} を用いて,

   p_{n+1}=\dfrac{1}{4}(1-r_{n})+ \dfrac{1}{2}r_{n}
   q_{n+1}=\dfrac{1}{4}(1-r_{n})+ \dfrac{1}{2}r_{n}
   r_{n+1}=\dfrac{1}{2}(1-r_{n})+ \dfrac{1}{2}r_{n}=\dfrac{1}{2}

よって,

   r_{n}=\dfrac{1}{2}

となり,

   
\begin{align}
q_{n+1}&=\dfrac{1}{4}(1-r_{n})+ \dfrac{1}{2}r_{n}\\
&=\dfrac{1}{4}\left(1-\dfrac{1}{2}\right)+ \dfrac{1}{2}\cdot\dfrac{1}{2}\\
&=\dfrac{3}{8}
\end{align}



★まさかの定数(笑)

よって,r_{0}=0 に注意すると,求める確率 q_{n} は,
   n\geqq 2 のとき,q_{n}= \dfrac{3}{8}
   n=1 のとき,q_{1}=\dfrac{1}{4}


★漸化式は2項の関係なので,n≧2 のときは必ず成り立ちますが,n=1 のときで成り立つとは限りません.