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二変数関数とその解き方

二変数関数の問題の解き方

二変数関数の解法を整理していきます.

二変数関数の解法の基本は一文字固定一文字消去です.基本的に,関係式が与えられることが多く,その時は一文字消去なのですが,消去方法が複数あるので大変です...

① 二変数関数の基本は一文字固定
② 関係式が与えられたら一文字消去

  • 文字消去は条件に気をつけよ
  • 対称式なら基本対称式を利用せよ

③ ②で文字消去が厳しいときは求めたい式を k と置き,与えられた関係式に代入し,実数条件を考える

ここでは,二次関数の最大・最小値問題を通して,二変数関数の基本的な解き方を紹介していきます.
二変数関数は不等式証明などの他の単元でも使用することが多いので押さえておきましょう.


例題1 一文字固定

x, y を実数とするとき,

   9x^{2}-3xy+y^{2}-6x-8y+30

の最小値およびそのときの x, y の値を求めよ.

解答・解説

関係式が与えられてないときは,まず一方を固定します(定数とみる).

一文字固定

すると今回は二次式なので二次関数の最大・最小問題に帰着できます.

今回はxを固定してみます.

   
\begin{align}
  &  9x^{2}-3xy+y^{2}-6x-8y+30\\
&=y^{2}-(3x+8)y+9x^{2}-6x+30\\
&=\left\{y-\left(\dfrac{3}{2}x+4\right)\right\}^{2}+\dfrac{27}{4}x^{2}-18x+14\\
&=\left\{y-\left(\dfrac{3}{2}x+4\right)\right\}^{2}+\dfrac{27}{4}\left(x-\dfrac{4}{3}\right)^{2}+2
\end{align}

であるから, y= \dfrac{3}{2}x+4 かつ x= \dfrac{4}{3}のとき,つまり (x,\ y)=\left( \dfrac{4}{3},\ 6\right) のとき,最小値2をとる.


例題2 一文字消去

実数 x,\ y3x+y=4 を満たしながら変化するとき,x^{2}+y^{2} の最小値を求めよ.

解答・解説

一文字消去のパターンを紹介します.

関係式が与えられたら一文字消去

与えられた式から一方の文字を消去して1変数の二次関数に帰着させます.

y=4-3x より

  
\begin{align}
x^{2}+y^{2}&=x^{2}+(4-3x)^{2}\\
&=10x^{2}-24x+16\\
&=10\left(x-\dfrac{12}{10}\right)^{2}-\dfrac{144}{10}+16\\
&=10\left(x-\dfrac{6}{5}\right)^{2}+\dfrac{8}{5}
\end{align}

となり,求める最小値は,\dfrac{8}{5}

このとき,x=\dfrac{6}{5}, \ y=\dfrac{2}{5} である.


例題3 一文字消去

実数 x,\ yx^{2}+3y^{2}=1 を満たす.このとき,\dfrac{1}{3}x+y^{2} の最大値と最小値を求めよ.また,そのときの x, y の値を求めよ.

解答・解説

例題2と似た問題なのですが,注意すべきポイントがあります.

一文字消去は範囲に注意せよ

例題2の関係式は直線の式だったので,すべての実数が取れるので範囲を気にしなくてよかったのですが,今回の関係式では取れる実数に制限があるので範囲に注意します.

x^{2}+3y^{2}=1 より y^{2}= \dfrac{1-x^2}{3} となり,y^{2}\geqq 0 なので,
  x^{2}\leqq 1  ∴  -1\leqq x\leqq 1
となる.よって,
  
\begin{align}
\dfrac{1}{3}x+y^{2}&=\dfrac{1}{3}x+\dfrac{1-x^2}{3}\\
&=-\dfrac{1}{3}\left(x-\dfrac{1}{2}\right)^{2}+\dfrac{5}{12}
\end{align}

となり, \dfrac{1}{3}x+y^{2} は,x= \dfrac{1}{2} のとき最大となる.このとき,y^{2}= \dfrac{1}{4} より,y= \pm\dfrac{1}{2}で,最大値は \dfrac{5}{12} となる.
また,x=-1 のとき最小となり,このとき,y^{2}=0 より,y=0 であり,最小値は -\dfrac{1}{3} である.


例題4 一文字消去〜対称式の利用〜

実数 x, yx+y=4 を満たすとき,x^{2}+y^{2}+x^{2}y^{2}+xy の最小値を求めよ.

解答・解説

続いて,基本対称式を用いるパターンを紹介します.

与えられた式が対称式なら

基本対称式を利用せよ

例題3のように文字消去すると4次関数になってしまします.これを処理しても良いのですが,対称式ならば基本対称式を利用しましょう.後半は xy を塊とみて二次関数に帰着させています.置き換えているので必ず範囲に注意です.


F=x^{2}+y^{2}+x^{2}y^{2}+xyとおく x+y=4\cdots ① であることに注意すると,

   
\begin{align}
F&=(x+y)^{2}+x^{2}y^{2}-xy\\
&=(xy)^{2}-xy+16\\
&=\left(xy-\dfrac{1}{2}\right)^{2}+\dfrac{63}{4}
\end{align}

ここで,①より,
   xy=x(4-x)=-(x-2)^{2}+4
であるから,xy の取りうる値の範囲は,xy\leqq 4
よって, x^{2}+y^{2}+x^{2}y^{2}+xy は,xy= \dfrac{1}{2} のとき最小値 \dfrac{63}{4} をとる.


例題5 逆像法(逆手流)

実数 x, yx^{3}+y^{3}=3xy を満たすとき,x+y のとり得る値の範囲を求めよ.

解答・解説

今回も,文字消去なのですが,関係式から文字消去ができません.関係式が3次でどうも扱いにくい.直接求めにくい場合に有効なのが逆像法です.

直接求めくい場合は逆像法を疑え

今までの文字消去は,関係式から文字消去し,最大最小値問題に帰着させていました.これがいわゆる普通の解法で順像法といいます.

しかし今回は文字消去ができません.そこで,順番を変えます.x+y=k と置いて,関係式に代入してそれを満たす実数条件を考えることで最大・最小値が求めることができます.最初は違和感があると思いますが,あまり難しく考えず,単に順番を逆にしているだけと意識しておきましょう.

x+y=k とおく.x^{3}+y^{3}=3xy より,
(x+y)^{3}-3xy(x+y)=3xy から k^{3}-3kxy=3xy

(i)k \neq-1のとき, xy=\dfrac{k^{3}}{3(k+1)}

(ii)k=-1のときは成り立たない,

だからk\neq-1 で,(i)をx+y=k とあわせて,x, y は,u の2次方程式
  u^{2}-ku+\dfrac{k^{3}}{3(k+1)}=0
の2解であるから,x, y が実数であることより,求める範囲は,判別式より
  k^{2}-4\cdot\dfrac{k^{3}}{3(k+1)}\geqq 0
となる.これを解くと
   3k^{2}(k+1)^{2}-4k^{3}(k+1)\geqq 0 かつ k\neq-1
   k^{2}(k+1)(k-3)\leqq 0 かつk\neq-1
   -1 \lt t\leqq 3  ∴-1\lt x+y\leqq 3



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基本問題なので,是非といてみてください!

京大にチャレンジ

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2変数のとても良い問題です!
*数Ⅱの微分必要